2012年5月16日水曜日

関電他4社の節電について

節電、7月2日~9月7日 政府最終案が判明  :日本経済新聞:

日経の記事によると関電他4社を中心とした節電対策の最終案が決まったそうな。
内容はリンク先をみてもらうとして、個人的には違和感がぬぐえない。
違和感っていうか「おいおい、またかよ」的な呆れ感というか。

節電は目の前の課題としては確かに大きなものだけど、なんで節電しなきゃいけなくなっているのか?という大きな目的が忘れ去られている。

電力の需要に対して供給が足りないのが現状で、その原因は原発の稼働。
ここで解決しなければいけないのは原発を稼働させるかどうかの判断で、節電するかどうかは原発の再稼働の判断後でなければならないんじゃないか。

その判断をしないでいて、何とか節電でしのごうとしている。
で、帝国陸軍じゃないけど末端とか現場の努力でおそらくこの夏の電力不足も乗り切ってしまうんだろう。
そうすると「何だ、原発なくてもいいじゃん」という安直な結論が導き出される、と。

原発の問題は、稼働するかどうかだけじゃなくて、今後日本のエネルギー政策をどうするかというここと密接な関係があるはずなのに、この結果ではそこが抜け落ちてしまう。

で、10年とか20年とか、ひょっとしたらもっと近い未来にエネルギー安全保障政策の抜け漏れが露呈して、その時にはもう手遅れ!というのが容易に想像できる。

結局60~70年前から本質的なダメさっていうのは変わってないんだということを痛感させられる。