2016年1月15日金曜日

モロッコ旅行12~サハラツアーその2~

大晦日。この日は予定があるような、ないような、そんな感じの緩い日でした。


朝は特に時間指定されなくて、適当な時間に朝ご飯を食べたら10時半出発と言われつつも、どうやらグループで砂漠に向かうことになったようです。そうこうしているうちに、泊まっているホテルに知らないうちに人が集まってきて、お昼を食べて1時半ぐらいに出発。ホテルからErg Chegagaまでは車で2時間ぐらいです。気づかないうちに村を出て、砂漠地帯に入っていました。さすが砂漠。車が右に左に流れてそのたびにアラートがなる。でもドライバーの腕がいいのか、結構しっかり前の車について行ってる感じです。
 

サハラと言っても、実は多くの人がイメージする砂丘が連なるようなところはサハラの14%ぐらいしかなくて、多くのところが礫砂漠だったりするようです(wiki情報)。なので、景色的には2014年に行ったアタカマ砂漠に近いかもしれません。そして砂漠地帯に入ってもそれなりに植物が生えていたりします。写真で見るような砂丘が連なるエリアの背後には、草木があったりするものです。

メルズーガの方にあるErg Chebbiの様子は自分の目で見てないからわかりませんが、聞くところによると街/村の割と近くに砂丘があるようで、その周りは案外観光地化されているとか。それに比べてErg Chegagaのほうは既に書いたとおり最寄りの街から2時間車で走らないとたどり着けず、まだまだマイナー。辺境感がたっぷりで、たまりません。

キャンプは思っていたよりしっかりしてました。携帯の電波も入っていて、めちゃくちゃ不便、という感じはしません。各部屋はおおむね3人部屋で、日本のシングルベッド相当かもう少し狭いベッドです。扉1枚隔てているだけなので、やはりどうしても砂は入ってくると思います。その辺はもう割り切るかあきらめるかですね。



キャンプに荷物をおいたらキャメルトレッキングです。事前に情報を仕入れていたとおり、相当乗り心地はよくないです。尻が擦れて痛い。しかも僕のラクダの左右のバランスのせいでしょうか、なぜか右にずれ落ちていきがちでした。でも平坦なところにせよ、坂道にせよ、振り落とされるという気配はありませんでした。運が良かったのでしょうか。
観光客にとってはラクダに乗るのは初めての経験でしょうが、ここに住む人々からすれば容易なもので、高々30分程度ラクダに乗ってあーでもないこーでもないと騒いでいるのは滑稽に映っているのかもしれません。


そして日没を眺めるために、砂丘に上ります。折角なのでキャンプから見える一番高いところまで。砂丘を歩いた印象としては、深い雪の上を歩く感じににているかもしれません。足が埋まるのできわめてある気ににくく、しかも力がいるので相当疲れます。場所によっては足が埋まらず、普通に歩けるところもあるので、こういうところを歩くと足場がしっかりしているということは相当ありがたいと思いました。


見渡す限りの砂漠の遙か地平線の向こうに沈む夕日。それを2015年の最後の日に見られるというのはとても感慨深いものがあります。それと同時に、アメリカからも日本からも、こんなに遠いところまで来たんだということも合わさって、何とも言えない不思議な思いに浸っていました。しかも周りは欧米人がほとんどで、アジア系は全くいないというのも、その感覚をさらに強めていたように思います。


日が沈んでしばらくするとキャンプの中心にキャンドルが灯され始めます。銘々お茶を飲みながらノン美していますが、ふと気づくと満天の星空。今回のモロッコ旅行の目的の1つである星空を撮らないといけません。サハラに上る天の川。自分の中で作っていたイメージに合うように、向きや場所を変えながらいろいろ撮ってみると、かなり綺麗に撮れたものが何枚かあったと思います(これを書いている時点ではまだ現像しておらず、RAWとJPEGで撮ったうちのJPEGのみ見ているので)。

  
一通り撮り終わってご飯です。タジンが2種類、これまで食べたことのないものです。今回のモロッコ旅行でタジンを何度か食べましたが、観光客向けの食堂やレストランではオーソドックスなタジンしか内のに対し、地元の人向けや観光客向けだけど少し趣向を凝らした場所になると、ちょっと変わったタジンに巡り会えます。日本の鍋料理にもいろいろあるように、モロッコのタジン料理にもいろいろあるのです。

食事の後はベルベル人による民族音楽。観光客向けと言いつつも、彼らは演奏しているうちに彼ら自身が没入し、楽しんでいるように見えたため、決してあっさりしたものではありませんでした。結局日付が川ってしばらくしても盛り上がっていたようです。

念願かなってサハラで年越しができました。

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