2016年2月15日月曜日

パナマ

連休があったのと、当地の気温が下がりすぎて居られなかったので暖かいところに行こうと思い立ちパナマに行ってきました。暖かい、というか暑いぐらいでしたが。

パナマといえば運河です。というか他にないんじゃないかっていうぐらい運河推しです。ネットで調べてみるとパナマシティにはフィッシュマーケットや世界遺産にも登録されている旧市街があるようですが、運河に霞んでしまいます。ちなみにこのフィッシュマーケット、1995年に日本の水産無償支援というODAで作られています。




そのせいで、入り口にはその旨PRした看板が掲げられています。さらに因みにですが、最近こうした形で日本の支援のビジビリティを高めるという動きが盛んです。ODAの原資は国民の税金です。ODAは被支援国の発展のためでもありますが、日本の国益のためでもあります。こうした支援により、被支援国が日本のファンになることが大切です。このような施設なりが日本の支援によるものであるということをPRし、日本の協力の知名度を上げて支援の「効果」を高めるのです。

話が逸れました。

今回の旅行はカメラ機材を最小限に抑え、RX100(AA)のみ持参しました。
3泊4日という短めな日程であったこと、星空は期待できそうになかったことが主な理由です。加えて、過去の南アフリカ、ピッツバーグ、モロッコでRX100の素晴らしい性能がわかっていたので、一眼レフを持っていかなくても足りるだろうということがわかっていたこともあります。

パナマというのは不思議な国です。古くは他のラテンアメリカ諸国と同様、スペインの植民地でありました。しかし米国に地理的に近いこと、パナマ運河が米国主導の下で建設され、1914年に完成して1999年にパナマに返還されるまで、運営が長く米国によって行われてきました。そのためか、マクドナルドやサブウェイ、ダンキンドーナツといったファーストフード店、多くの米国系ホテルといった米国資本が数多く進出しています。さらにバルボアという独自の通貨単位なのに米ドルとの返還レートが1:1に固定され、しかも紙幣は米ドル、硬貨は米国のものとオリジナルのものが使われています。それにも関わらず英語はほとんど通じません。たまに通じますが、日本のそれと同じレベルです。

さてこの運河、先にも書きましたが、1914年竣工です。着工が1904年なので実に10年もかけて建設されました。10年という年月もすごいですが、個人的には日本の大正時代、第一時世界大戦の頃にこのようなものを建設した、という事実の方に驚愕しました。ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルも同じぐらいの完成なのを知ってやはり驚きましたが、同時代の日本と比較したときの当時の米国のすごさを改めて知った次第です。


このパナマ運河がパナマに返還されてから、その通行収入がパナマの物になり、パナマの経済発展に拍車がかかったといいます。聞いたところによると1日あたりの通行収入は600万ドルだそうです。確かパナマのGDPは5兆円ぐらいだったので、年間の通行収入は2.6兆円ぐらいとなり、半分強が運河の通行収入という計算になります。米国からの返還はまさに国家の行く末を左右する出来事だったのだろうと容易に想像できます。

そして運河を太平洋から大西洋、もしくはその逆に通行するツアーに参加してきました。フルツアーですと所要時間はだいたい12時間ぐらいです。数多くのツアー会社が催行していますが、一般的には第1土曜日と第3土曜日のようです。しかしツアー会社によってはそれ以外の日でも開催しています。


いくつかパターンがあり、ホテルまで迎えにきてくれるもの、港に集合するものとありますが、ホテルに迎えにきてくれるというのがメジャーかもしれません。でもその分値段が高いです。だいたい$200/人が多いようです。ハーフツアーというのもあり、こちらは所要時間5~6時間、$150前後です。フルとハーフの違いはいくつの閘門を通過するのかです。太平洋に近い方から、①ミラフローレス閘門、②ペドロミゲル閘門、③ガトゥン閘門と並んでいます。①と②は割と近接していますが、②を過ぎて③に至るまでが非常に長いです。なので、ハーフは①と②だけです。確か②のところに展望台があり、運河を通過する船を眺めることができますが、フルツアーですといったん出港すると終点まで船に乗りっぱなしで、下船したらそのままバスで戻ってきてしまうのでこの展望台には行けません。僕は逃しました。

一般の船ですと、この運河を通過するのに待ち時間含めて24時間かかるようです。観光船だとさすがにここまではかかりませんが、他の船との都合で乗船から下船まで14時間ほどかかりました。

この運河を通過するのは基本的に早いものがちだそうです。意外です。事前に登録しておいて運河会社が通過スケジュールを組んでいるのかと思ってました。でもそこは米国が運営していただけあって割増料金を払うと優先順位が上がるそうです。


パナマ運河の幅はおよそ32メートルなので、この運河を通過できるぎりぎり最大サイズ(たぶん幅)の船をパナマックスといい、閘門に入ったときの側壁と舷側の隙間は24インチ、およそ60センチだそうです。32メートルに対する1.2メートルなので、両側合わせても4%しか余裕がありません。ではこの隙間をどうやって維持するのかというと、閘門の両側には電動機車が走っており、この電動機車が両側から船を引っ張っているそうです。


そんなんで大丈夫なのかという気もしますが、僕が見ていた限りでは大丈夫のようでした。ただ、1隻、後ろから見ていたらこすっていたようなのがいたので、そういうときもあるのでしょう。ガイドがそれを指摘しつつ、「艦長はハッピーじゃないだろうね」と言っていたのには笑いました。



1つの閘門に3つ水槽があり、ここに船が入ったら注水もしくは脱水して海抜を合わせていきます。大量の水が注脱水されるので、さぞかし時間がかかるのかと思いきや、とくに注水の時にはかなりの速度です。だいたい8分ほどです。なので、閘門を通過するのが非常に低速なのと、②と③の間がかなり長いので運河を抜けるのに時間がかかるようです。運河は片道一車線(船線?)ずつあります。



何時間も船に乗っていて、景色も大して変わらず、閘門の通過も何度も見てると次第に飽きてくるので、途中すれ違う船がだんだん楽しみになってきます。
パナマ運河を通過する数が多い上位10船社のうち、3社が日本の船会社だそうです。最も多いのが日本郵船で、2位(3位だったかな?)が商船三井、5位ぐらいが川崎汽船でした。世界最大の船会社はデンマークのMERSKという会社ですが、トータルでは日本郵船よりも少ないものの、僕が見ていた限りでは最もたくさんみました。因みに僕がみた日本郵船の船は自動車船でした。




パナマは運河以外にも見るところはあり、パナマシティの南西方面にある旧市街はなかなかよかったです。荒廃した建物もあるものの、全般的な手入れはされており、こぎれいなホテルやレストランが多く、街歩きが楽しめます。




ここにあるコーヒー屋さんであるBajarequeはおすすめです。パナマの西の端はコーヒーの産地のようで、ここで採れるゲイシャ種はスタバでは250gで7,500円もしますが、パナマではもっと安いです。ただ、残念ながら僕が訪れたときは売れ切れていて飲めませんでした。泊まったところの近所にある、UNIDOというおしゃれカフェでは飲めました。1杯$7と、パナマにしてはかなりの高額です。2度飲みましたが、期待してたほどの感動はなく、むしろBajarequeで飲んだコーヒーの方が、苦みが少なく程々の酸味でおいしかったです。





この旧市街の展望台からは海の向こうに広がる新市街が見渡せます。パナマシティは自分が思っていた以上に都会で、ぱっと見だけではマイアミみたいです(マイアミ市街には入ったことありませんが)。


あと、至る所にカジノがあるので、カジノが好きな人にも楽しめると思います。

そんなこんなで思いつきで訪れたパナマでしたが、結構楽しめました。3~4日でも楽しめますし、もっと時間があるなら地方に足を延ばしてコーヒー農園ツアーやビーチも楽しめるのでおすすめです。

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